奨学金制度についてと学生がお金を借りる方法

前回までの記事で、良い文章を書くための勉強をしてきました。

今回はそのコツやポイントを使って、実際に文章を書いてみます。

 

テーマは「奨学金と学生の借金について」。

 

難しいテーマですが、読みやすい文章の書き方を心がければ意外と簡単に書けてしまいます。

 

それでは、実践していきましょう。

 

奨学金制度について詳しく知ろう

奨学金制度」と言われると、「学生が低金利でお金を借りられる制度」とイメージしている方も多いのではないでしょうか?

簡単に言うとそのとおりなのですが、実は奨学金制度は奥が深いのです。

 

知らないと損してしまうことも多いので、奨学金についてしっかり学んでいきましょう。

 

そもそも、奨学金制度とは?

奨学金とは具体的にどのようなものを指すのでしょうか?

奨学金で有名な日本学生支援機構によると、奨学金とは以下の内容に定義づけられています。

 経済的理由で修学が困難な優れた学生に学資の貸与を行い、また、経済・社会情勢等を踏まえ、学生等が安心して学べるよう、「貸与」または「給付」する制度です。

-独立法人日本学生支援機構より

つまり、「ある程度の成績を収めているが金銭的に進学が厳しい学生に対して、進学に必要なお金を給付または貸与します。」ということですね。

 

ここで注目したいポイントは2つ。

成績についてと、奨学金の種類についてです。

 

 奨学金を借りるには成績が重要

奨学金はお金を借りる行為なので当然審査があります。

通常の金銭貸与と違い、奨学金は学業に関する情報も審査対象の1つです。

奨学金は進学後の経済的負担を減らすことが目的なので、より意欲的に学問に取り組める人材を採用します。

そのため、学ぶ意欲があり、結果を修められるかどうかの指標として成績をチェックされるのです。

 

基準となる成績は、奨学金を申し込む時期に関係します。

申し込む時期が入学前の場合、卒業する学校の成績が基準になります。

例えば大学進学時に奨学金を借りたい場合、高校生の頃の成績が基準となるわけです。

在学中に奨学金を申し込む場合、申込み時点より前の、在学中の成績が参照されます。

例えば大学3年時に申し込む場合、大学1,2年生の成績が基準となります。

 

奨学金を借りる予定がある、またその可能性があるならば、必要最低限の成績を収めておくのが吉です。

 

奨学金には給付と貸与がある

これは意外と知られていないことなのですが、奨学金には給付型と貸与型が存在します。

 

給付型奨学金

給付型奨学金は、返済の必要がない奨学金です。

給付されたまま返す必要がないので、卒業後の金銭的な負担がありません。

非常に魅力的な奨学金ですが、採用枠が少なく、成績上位者のみの採用になります。

好成績を収めている人の中でも特に成績の良い一部の人のみしか採用されない奨学金です。

 

貸与型奨学金

貸与型奨学金は、いわゆる借金と同じ扱いなので卒業後に返済する必要があります。

日本支援機構では第一種奨学金と第二種奨学金があり、第一種は無利子なので比較的返済が楽になります。

その代わりこちらも採用枠が少なめに設定されており、成績上位者の採用になります。

第二種奨学金は有利子の奨学金で、大多数はこちらの第二種奨学金を選ぶことになります。

 

日本支援機構以外の奨学金

数は少ないですが、日本支援機構以外にも奨学金を給付・貸与してくれる場合があります。

まず注目したいのは自治体の奨学金です。

自治体では、その地域に住む学生向けに奨学金制度を用意している場合があります。

保育士や看護師など離職率が高い職種の資格を取る専門学校へ進学する場合、その地域で定められた年数勤務すると返済義務が無くなることも。

日本学生支援機構よりも条件が良い奨学金が多いので、事前に調べておくと良いでしょう。

また、同様に高校や大学でも独自の奨学金が用意されている場合があります。

学生課や掲示板で告知されていることが多いので、こちらも合わせてチェックしておきましょう。

 

学生は奨学金以外でもお金を借りられるのか?

学生は何かとお金がかかります。

その上、アルバイトなどで賄うには限界があり、奨学金だけでは生活が厳しくなってしまう方もいるでしょう。

家族や友人にも頼れないとなったとき、学生が奨学金以外でお金を借りられる方法はあるのでしょうか?

 

結論から述べると、学生が奨学金以外でお金を借りる方法はあります。

 

アコムやレイクなどの消費者金融の借り入れや、クレジットカードのキャッシング利用が可能です。

※詳しくは「お金借りる 学生」等で検索すると詳しくわかります。

 

参考にさせていただいたサイトによると、学生は銀行カードローンなど厳しい審査には通らない可能性が高いそうです。

金利が高めの方法しかないので、個人的にはあまりおすすめできません。

どうしても、これ以外方法がないときの最終手段として覚えておくと良いでしょう。

 

 

 

良い文章を書くための処方箋⑤

良い文章を書くための処方箋シリーズも、今回で最終回になります。

 

良い文章を書くためのポイントは、これまでのブログで一通りお伝えしました。シリーズの最初に、良い文章とは「最後まで読まれて、かつ内容が理解される文章が良い文章といえるのではないでしょうか」と言いました。

 

これまでのポイントを押さえれば良い文章は書けます。それならもうこのブログは必要ないじゃないか!と思うかもしれませんが、最後の大切な仕上げのためにもう少しお付き合いください。

 

今回は文章の細部の表現と、用途に合った文章の書き方についてお伝えします。おなじみの例え話でいうなら、ワンランクアップしたオシャレとTPOについての話です。

 

細部の表現

 

読み手の興味関心を引き出しそのまま集中力を維持させることはとても大切ですが、とても難しいです。少しでも高い興味関心を持ってもらうためのテクニックをご紹介します。

 

【人物名から始めてみる】

菅義偉が新しい内閣総理大臣へ就任した。」

 

新しい内閣総理大臣菅義偉氏になった。」

 

文章を読むときに最初に入る情報は文の初めの部分です。最初にどれだけ読み手の興味関心を引き出せるかが大切なので、冒頭に興味が持たれそうな単語を置くと効果的です。

 

読み手の興味関心が沸く話題でなくても、人物名や会社名が主語にあると話題の輪郭を捉えられるので、読み手の理解を深めるのにも効果的です。

 

【読み手の共感が大切】

具体的なエピソードは文章の内容をイメージさせやすくします。あなたが体験したことはあなたが書いた文章でしか読めないので、ほかの文章と差別化できます。 

 

具体的なエピソードを書くときは、事実を客観的に書かなければなりません。あなたの感想や考えなどの主観を書くのは控えましょう。自叙伝や日記などではむしろ主観が大切ですが、読み手に共感を求める場合は独り善がりな文章になってしまい、共感とはかけ離れてしまいます。

 

用途に合った文章の書き方

 

文章にもさまざまな種類がります。小説や各種媒体の記事、感想文、自由に書き連ねるエッセイからテンプレートのある企画書まで。

 

このブログを通して良い文章の書き方を学んできましたが、どの種類の文章でも構成の仕方は同じだと思ってください。物語性のある小説や気ままに書き連ねるエッセイは別物だという認識で構いません。

 

みなさんはTPOという言葉を聞いたことがありますか?

T=Time(時)

P=Place(場所)

O=Occasion(場合)

のそれぞれの頭文字を取ったのが由来で、TPOをわきまえた服装を選びましょう、などと言われます。「時と場所と目的に合った服装を」という意味ですね。

 

文章も同じようにそれぞれの種類に合った書き方や言葉選びがあります。テーマの決め方や内容の構成、情報収集のポイントは同じなので「良い文章を書くための処方箋」を参考にしてください。ここでは少しだけ補足をします。

 

【感想文やレビュー】

感想文やレビューの最大の特徴は、主観的な文章だということです。これまで主観は好ましくないと伝えてきましたが、感想文やレビューは主観がメインというより、主観そのものです。

 

文章を書くプロセスは同じなので、情報収集源を自分自身に変えるだけです。一つ目のブログの内容を思い出しながら読み進めてみてください。

 

例えばある映画の感想文を書くなら、まずはその映画の感想を書き出します。これはテーマを絞る前の段階の作業と同じです。

 

次にその感想たちに対してどんどん深堀をしていきます。「なぜそう思ったの?」「それってどういうこと?」といった感じで、自問自答が大切です。

 

もうこれ以上私自身に聞くことない!という段階になったらテーマを設定しましょう。その後のレールはこれまでのブログの内容と同じなので、全日本自問自答選手権を開催して素敵な感想文やレビューを書きましょう。

 

【長い文章】

何章も続くような長い文章を書くときのポイントは、章ごとに構成を練ることです。読み手の興味関心が途切れないような構成の組み方が大切です。章ごとの構成の仕方は感想文やレビューと同様、これまでのブログを参考にしてください。

 

さいごに

 

これまでたくさんのポイントをお伝えしてきましたが、すべてのルールは絶対ではありません。ちゃぶ台をひっくり返したようなことを言ったかもしれませんが、ここで定義した良い文章とは最後まで読んでもらえる文章です。

 

読み手を楽しませるため、興味関心を引くために、あえてポイントとは別の表現をしてもなんら問題はありません。大切なのは伝えたい気持ちです。読み手ファーストな文書が書けるよう、これからも一緒に邁進しましょう!お付き合いありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

良い文章を書くための処方箋④

良い文章を書くための処方箋シリーズでは過去の3つのブログを通して、良い文章を書くためのポイントをお伝えしてきました。あなたが書いた文章は、良い文章へとだいぶ近づいてきたと思います。

 

今回のブログでは文章に品の良さと丁寧さを与えて、読み手に気持ちよく読み切ってもらえるためのポイントをお伝えします。

 

またまた例え話を引用しますが、大切な人との食事が急に決まりドレスコードに困っていた段階から、小物やアクセサリーに気を使えるところまできました。食事もいよいよもうすぐですね!立ち振る舞いやマナーなど、相手を不快にさせない所作の予習も大切ですよね。

 

読み手に気持ちよく最後まで読んでもらうために、読める文章から読みやすい文章へとブラッシュアップしていきましょう。

 

今回も先に要点をお伝えします。

 

約物(やくもの)に頼らない

・「こと」「もの」は減らせる

・読み手の立場に寄り添って

 

以上の3点です。

 

少ないと思いましたか?そう思ったなら今回のブログはすぐ読み終えてしまうと思います。良い文章にたどり着くまで走り切りましょう!

 

約物(やくもの)に頼らない

 

「」、『』、!、?、~、()、❝ ❞、…

 

約物とは上記のような記号を指します。約物にはそれぞれ名前と使い方があり、例えば感嘆符(!)は驚きや命令、呼びかけなどの気持ちをはっきり出したい文の最後に使います。

 

しかし熱量のこもった文章を書くとき、すべての文の語尾に感嘆符をつけていては効力が発揮されませんし、稚拙な印象を与えます。約物に頼らずとも内容を適切に伝えられる腕前を身につけましょう。

 

丸かっこを使った内容の補足も最小限にとどめてください。丸かっこでの補足は、倒置法にように後ろからの説明が多く、無意識に脳内で単語と補足内容をひっくり返して理解するため、読み手は疲れます。

 

丸かっこで補足する内容は、工夫を凝らせば文中に入ってくれます。補足で済ませようとせず文中に入れられないか一度考えてみてください。どうしても補足が必要な場合に丸かっこを使ってくださいね。

 

適切な使い方をし、過度な使用は避けて約物と付き合っていきましょう。意味がまったく変わってしまうので、くれぐれも「やくぶつ」と読まないでくださいね!

 

「こと」「もの」は減らせる

 

【こと】

「私はパセリを食べることができる。」

 

「私はパセリを食べられる。」

 

どちらの例文も文法上の間違いはありません。一つ目の例文の方が丁寧な印象を受ける方もいるのではないでしょうか。下の例文は文字数が少なくシンプルに言い切っています。「もの」の例文も続けて紹介します。

 

【もの】

「IoTは電化製品や生活雑貨などとインターネットがつながるとても画期的なものだ。」

 

「IoTは電化製品や生活雑貨などとインターネットがつながるとても画期的な技術だ。」

 

「もの」という単語はあらゆるモノを指せる万能くんですが、あまり頼り過ぎてはいけません。例文のようにほかの単語に置き換えて、読み手が理解しやすい文章を作りましょう。

 

「~ということ」「~ことができる」「もの」といった語句は、存在していても問題無いですが、無くても意味は通じます。このように、文章内に無関係な語句や表現の使用を冗長表現といいます。

 

必要以上に文章が長くなりダラダラと続く文章になってしまうので、冗長表現は削ったり、ほかの表現に置き換えたりしてすっきり読みやすい文章にしましょう。

 

 

読み手の立場に寄り添って

 

読み手の立場に寄り添うとは、読み手を混乱させないことです。

 

文章を読み進めている途中に分からない言葉や意味のない表現があると、読み手は混乱してしまい離脱します。そうならないために一つ一つ、良い文章への障害物をクリアにしていきましょう。

 

情報収集をしていく中で、分からない単語や難しい言葉が出てくることは多かれ少なかれあると思います。あなた自身がその言葉の意味を調べて理解するのは至極当然ですが、あなたが分からなかった言葉はきっと読み手にも説明が必要です。

 

一部の人にしか分からない専門用語などの一般性のない言葉もちゃんと説明をしましょう。

 

これは私の上司からの受け売りですが、「小学生にも分かるような言葉選び」をすることが大切です。最後まで読まれる良い文章のために、読み手が読み切ることを躊躇するような要素はクリアにしていきましょう。

 

「~らしさ」「~ならでは」も、単体で使うと主観的な文章になってしまうため、必ず客観的な根拠とともに使います。書き手と読み手の認識にズレが生じては、最後まで読んでもらえても内容の理解は不十分です。読み手に伝えたいという気持ちで、言葉選びや文章の構成をしましょう。

 

 これまでのブログと比べると内容はかなり短いですが、品行方正な文章にするための大切なポイントをお伝えしました。

 

次回はついに、良い文章を書くための処方箋シリーズ最終回です。「あなたの文章はとても読みやすい!」と言ってもらえるように頑張りましょう!

良い文章を書くための処方箋③

今回のブログではあなたの文章が最後まで読まれるために、読み手に与えるストレスを減らす方法について書いていきます。

 

前回のブログでの例え話を引用するならば、今回はネックレスや指輪などのアクセサリーをつけて、相手に与える印象をより良いものにしましょう!

 

今回は先に要点をお伝えしておきます。

 

・文章は簡潔に

係り受けを適切に使う

・文と文のまとめ方

・主語と述語の適切な関係

・あなたの文章に自信を持つ

 

以上の5つのポイントを押さえて、より良い文章へとブラッシュアップしていきましょう。

 

文章は簡潔に

 

簡潔にするということは、一文や文章全体が短ければ短いほど良いという意味ではありません。目指すゴールは「良い文章」を作ることです。読み返した文章に長々とした言い回しや表現があるならどんどん削りましょう。そんな文章は無かったよという方も、もっと簡潔で分かりやすい文章にするために「書かなくても通じる言葉」を削っていきます。

 

【接続詞】

接続詞は便利です。便利さに甘えて多用していることもしばしば。執筆中や読み返しのときに、接続詞を発見したら「なくても通じるのでは?」と接続詞の必要性を疑ってください。もし接続詞を削っても意味が通じるのなら、それは必要ないので削っても問題ありません。

 

接続詞の多用は好ましくないですが、誤用はアウトです。もちろん誤用は接続詞だけに限りませんが、意味を理解して正しく使いましょう。

 

【重複】

重複については一つ前の「良い文章を書くための処方箋②」で詳しく書きました。重複を発見したら修正しましょう。

 

【~という】

接続詞と同様「~という」という言葉も多用しがちです。今私も使ってしまいました。

 

「アリクイという動物は、アリを食べることからその名をつけられた。」

「アリクイはアリを食べることからその名をつけられた。」

 

 

アリクイが動物であることはおそらく大半の人が知っていますし、文脈からアリクイが動物であることは推測できるので思い切って削りましょう。

 

【代名詞】

彼女、彼、彼らといった代名詞は、省略しても通じることが少なくありません。これも前回のブログでちらっとお話したのですが、日本語は主語を省略しても意味が通じます。

 

接続詞と同じように代名詞がなくても意味が通じるのであれば削りましょう。もし代名詞を削ることによって、文章の構造の崩壊や意味の混乱が生じるなら削ってはいけません。

 

【修飾語】 

修飾語は文章の表現を豊かにしてくれますが、似たような形容詞や副詞を使っているのならこれも削りましょう。

 

例えば「幸せ」と「ハッピー」、「陽気」と「ハイテンション」、「美しい」と「綺麗」などがあります。美しくて綺麗な山は、美しい山です。くどくならないために、必要以上の修飾語の使用は控えましょう。

 

【~など】 

 「など」を使いたくなる気持ちは分かります。ですが「~など」や「~ら」、「~といった」などの言葉は、文章をぽやっとさせてしまうおそれがあります。(また使ってしまいました)

 

すべて削り切るのは難しくても、接続詞や代名詞のように、なくても問題ないなら削っていきましょう。

 

係り受けを適切に使

 

係り受けとは、主語と述語、修飾語と被修飾語のように、係る語句と受ける語句が意味の上で結びついている状態のことをいいます。

 

「先生は中にたくさん光る砂のつぶのはいった大きな両面の凸レンズを指しました。」

 

宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の一節です。この文の中にも、係り受けの関係になっている語句はいくつもあります。

 

【「主語」→「述語」の係り受け

「先生は」→「指しました」

 

【「修飾語」→「被修飾語」の係り受け

「中に」→「はいった」

「たくさん」→「光る」

「砂の」→「粒」

「大きな」→「凸レンズ」

「両面の」→「凸レンズ」 

 

一つの文章を語句ごとで切り分け、主語と述語や修飾する語句と修飾される語句のペアにまとめることができます。

 

この係り受けが複雑すぎたり、係り受けのペアが離れすぎたりすると、文章の理解が難しくなります。複雑な係り受けは分割してシンプルに、離れすぎた係り受けは近づけて読みやすい文章にしていきましょう。

 

 

文と文のまとめ方

 

これまで削ることを推奨してきましたが、まとめた方が分かりやすい場合もあります。文と文をまとめる際のポイントを押さえて、スッキリまとまった文章を作りましょう。

 

【おまとめ動詞】

「公園でお茶とおにぎりを食べた。」

 

お茶は食べ物ではありません。お茶を飲んでおにぎりを食べたのだな、と意味は通じますが、ここは横着せずにお茶に呼応する「飲む」という動詞を使いましょう。

 

【列挙】

具体例をあげるときに、いくつかの単語を使うことがあります。そこで注意することは、単語の性質を合わせることです。

 

「トイプードルと黄色のどっちが好き?」

 

と聞かれても、比較対象の性質が異なるので答えようがありません。黄色という犬の種類がいるのなら話は別ですが。いくつかの単語を列挙する際は、列挙する単語の性質を合わせましょう。

 

【&の位置】

単語を列挙する際に気をつけるのが、&の意味を持つ「と」や「や」の助詞の位置です。

 

「トイプードルダックスフンド柴犬マルチーズ

 

例文のように最初の単語のあとに助詞を置いて列挙させることで、スッキリ読みやすい文章になります。2つ目以降の単語には読点で区切りを入れましょう。

 

【~たり、~たり】

「映画館での楽しみは、ポップコーンを食べたりジュースを飲んだりすることだ。」

 

この「~たり」は並列の「たり」です。動作や状態を列挙する使い方をする際は「たり」を繰り返して使います。読み返しのときに「たり」を見つけたら、その後に続く動詞に「たり」がついているか要チェックです。

 

主語と述語を適切な関係に

 

【能動態と受動態】

「~する」能動態と、「~される」受動態をしっかり意識して文章を書いていますか。

 

「毎年2月になると、催物会場にはたくさんのチョコが販売している。」

 

販売しているのは人です。店員さんです。上の例文は能動態になってしまっていますが、チョコは販売されるものなので受動態に書き直しましょう。

 

主語が人や生き物でない場合はほぼ受動態になります。主語が述語をするのか、されるのかを明確にし、正しい表現をしましょう。

 

【主語と述語がかみ合っているか】

「私の長所は、冷静に物事を判断できることです。」

「このプロジェクトで重要な点は、メンバー全員が一致団結することです。」

 

例文のように主語が性質を問うてたり、述語に名詞を求めたりするときは、述語を名詞化します。

 

あなたの文章に自信を持つ

 

何事も慣れるまでの期間は自信がありません。しかし自信の無さは読み手に伝わってしまいます。自信の無い文章は説得力や信ぴょう性が欠けます。

 

百聞は一見に如かずといいますが、記事に書くことすべてを自分の目で見て耳で聞くことはとても難しいことです。東京タワーの高さは333mですが、東京タワーの高さを実際に測ったことがある人はどのくらいいるでしょうか。

 

東京タワーの高さが333mだということは、東京タワーの公式サイトで公表されています。公式に発表された情報やきちんと裏の取れた情報であれば、伝聞調でなく思い切って断定的に表現しましょう。「~らしい」「と思われる」のような伝聞調の表現は、文章の自信の無さを助長させます。

 

今回のブログの内容は以上です。文中の言葉や接続詞の使い方を見直し、あなたが書いた文章はとてもスッキリしたものになりました。読み手に与えるストレスも減ったと思います。

 

次回は品の良さが出るような文章の書き方のポイントをお伝えします。良い文章へとブラッシュアップするために一緒に頑張りましょう!このブログももう少しお付き合いくださいね!

良い文章を書くための処方箋②

一つ前のブログでは、記事を書くための構成の組み方について書きました。 

 

例えるなら急に大切な人と食事に行くことになったのに、どんな格好をしていけば分からない状態から、とりあえず家にある服を選んだというステップが前回までの内容で、その服の毛玉を取ったりアイロンがけをしたりして見栄えを良くする作業が今回の内容のイメージです。

 

文章も見栄えは大切です。文章の見栄えを良くするために、今回は文章の表現方法や言い回しについて一緒にスキルアップしていきましょう!

 

まずは読み返しましょう

 

声に出して読むことができる環境なら音読し、視覚と聴覚を使ってあなたが構成した文章を読み、内容を頭で理解できるか検証するのです。

 

もし声が出せない環境であれば黙読してください。黙読でも読みづらさや文章の違和感に気づくことはできます。しかし自分自身が書いた文章を読み返してみて、どの部分がどういうふうに変なのか、間違っているのかということはなかなか気づくことができません。

 

ここからは良い文章へとレベルアップするためのチェックポイントを紹介します。

 

重複がないかの確認

 

重複とは文字通り「複数の物事が重なること」です。文章には単語や語尾、文節などさまざまな重複発生ポイントが隠れています。

 

・単語

・文末

・文節

・文型

・段落

 

これが重複発生ポイントであり、登場している順に重複の発見も難しくなっていきます。

 

【単語】

 

「私の家の近所の公園の遊具が新しくなりました。」

 

「私の家の近所にある公園の遊具が新しくなりました。」

 

上の文章には「の」が多用されています。それぞれの修飾関係は間違ってませんが、4つも続くとくどさを感じてしまいます。3つ目の「の」を「にある」に変換すると、「の」の多用が解消されて読みやすいと感じるようになったと思います。

 

【文末】

 

「来週末は部活の最後の定期演奏会があります。部長の私は最後に挨拶をする時間があります。緊張していますが、しっかりと役目を果たす自信があります。」

 

「来週末は部活の最後の定期演奏会です。部長の私は最後に挨拶をします。緊張していますが、しっかりと役目を果たす自信があります。」

 

上の文章のように同じ文末表現が続くのであれば、ほかの表現方法を用いたり、時制を変化したりして文末表現の重複を避けましょう。文章を名詞で終わらせる体言止めは、文章にスパイスが加わりますが使いすぎは注意です。連続して使わないよう心がけましょう。

 

【文節】

 

文節の重複は簡単にいうと文末表現の重複の文中バージョンです。

 

かえって「?」になってしまった方もいるかもしれないのでここでも例文を紹介します。

 

「私は喉が渇いたので、お茶をたくさん飲んだので水筒が空っぽになった。」

「弟は九九の練習をたくさんして、テストで満点を取って、とても喜んでいた。」

 

「私は喉が渇いたので、お茶をたくさん飲んだことによって水筒が空っぽになった。」

「私は喉が渇、お茶をたくさん飲んだので水筒が空っぽになった。」

「弟は九九の練習をたくさんしたので、テストで満点を取ることができ、とても喜んでいた。」

 

「ので」や「て」が一つの文に連続発生してとても読みにくいと感じたと思います。順接や逆説を一文に盛り込むと、発生しやすい現象なので気をつけましょう。二つ以上の文章に分けてもいいですね。表現方法は一つじゃないので、いろいろ探してみると面白いですよ!

 

【文型】

 

中学校の英語の授業で文型について習ったことを覚えていますか。

 

S+V(第一文型)

S+V+C(第二文型)

S+V+O(第三文型)

S+V+O+O(第四文型)

S+V+O+C(第五文型)

(S=主語、V=動詞、C=補語、O=目的語)

 

上の例は英語の文型になりますが、文型とは文章の組み立て方のことをいいます。

 

「昨日はテレビを見ながらポテチを食べていました。今日はヒーヒー言いながら10kmのランニングをしました。」

 

「昨日はテレビを見ながらポテチを食べたので、今日はヒーヒー言いながら10kmのランニングをしました。」

 

韻を踏むという目的で、あえてこういう分の組み立て方をすることもあると思うので、単語や文末、文節に比べると違和感レベルは小さいかもしれません。しかし同じ組み立て方をされた文章がずっと続いては、読者はきっとその文章を単調過ぎてつまらないと感じて最後まで読むことを諦めてしまうでしょう。

 

例文の場合だと、思い切って1つの文章にまとめて重複を避ける方法もあります。

 

体言止めや韻を踏むことは文章のスパイスだという認識にとどめ、多用は避けましょう。良い文章を書く練習をしている段階なら封印してしまってもいいでしょう。

 

【段落】

 

段落はスケールが大きいです。

 

これまでと違って息継ぎなしで読める長さでも、視界に入り切る長さでもありません。

 

特に文章を書くことに慣れてきたころに、段落重複トラップは待ち構えています。

 

「木を見て森を見ず」にならないように、単語や文末にとらわれすぎることなく文章全体にも目を向けて、同じような表現方法になっていないか、文章の書き方が同じような組み立てになっていないかを確認しましょう。

 

時制のコントロール!?

 

時制は基本的に時間軸に合わせた使い方をします。 

  

「明日は風邪を引きました。」

 

上の文章は「明日=未来」「引きました=過去」の表現なので、時制がちぐはぐになってしまいとても違和感を感じます。

 

しかし臨場感やワクワク感を出すために、過去のことを現在形で表したり、未来のことを現在形で表したりすることで、過去や未来のことが今まさに目の前で起こっているような文章にすることができます。

 

「来春、あなたはこの映画で泣く。」

 

上の例文は未来のことを現在形で表しました。「来春、あなたはこの映画で泣くでしょう。」と未来のままの表現ももちろん伝わります。しかし現在形で表した方が事実として捉えることができ、臨場感を感じませんか。「ああ、私はこの映画で泣くんだ」という錯覚に陥るはずです。

 

しかしこれも多用は注意しましょう。時系列が混乱してしまって、内容がよく分からないことになっては本末転倒です。読み返して違和感を感じるのならテクニックの使用は控えましょう。

 

主語と述語は適切か

 

一文が長くなると、主語と述語がちぐはぐな文章が誕生しがちです。

 

『彼女が「美味しいクッキーを焼いたからあげるね」と言ったので、楽しみにしています。』

 

一見内容が伝わりそうな文章ですが、楽しみしているのは誰ですか?

 

『彼女が「美味しいクッキーを焼いたからあげるね」と言ったので、私は楽しみにしています。』

『彼女に「美味しいクッキーを焼いたからあげるね」と言われたので、楽しみにしています。』

 

これなら「彼女にクッキーをもらえることが楽しみな私」が伝わってきますね。

 

日本語は主語を省略しても意味が通じることが往々にしてあります。しかしその場ですぐに補足や説明をすることが難しい文章の場合、主語の省略も避けましょう。

 

文章を書くとき、読み返すとき、この文章の主語は誰(何)か、ということを考えるクセをつけちゃいましょう。

 

たかが読点(、)されど読点(、)

 

「かわいい友達のぬいぐるみ」

 

これも一見意味の通じる分ですが、かわいいのは友達ですか?ぬいぐるみですか?

 

「かわいい友達の、ぬいぐるみ」

 

であればかわいいという形容詞は友達にかかります。かわいいぬいぐるみの意味を表したいのなら

 

「かわいい、友達のぬいぐるみ」

 

としてもいいですし

 

「友達のかわいいぬいぐるみ」

 

といった感じで、形容詞を直前に持ってきてもいいですね。

 

読点とは文の意味に切れ目を示したり、文を読みやすくしたりするための記号です。意味の切れ目や長めの一文には適宜読点を使用しましょう。

 

長すぎる文章は読みにくい

 

一文が長いから読点で区切ればいいや、ということでもありません。読点は万能ですから、あらゆる接続詞のように文と文を繋げることはできます。

 

難しい匙加減ですが、長すぎる文章は一度句点(。)で締めましょう。初めのうちは一文一義の原則に従い、一つの文章に一つの事柄だけを書くことを心がけてみてください。

 

漢字の使い方にも注意しよう

 

パッと見た文章が漢字ばかりだと読むことが億劫に感じませんか?

 

漢字に変換できるからといって、すべて漢字にする必要はありません。

 

「事」「時」「言う」など、本来の漢字の意味と異なる使い方をする場合は、漢字ではなくひらがなを使いましょう。

 

事・・・主に具体的な事柄、実質名詞

時・・・時間そのものを表すとき

言う・・・言葉で表す、述べるとき

 

上記以外の使い方をする場合は、漢字ではなくひらがなを使うのが原則です。

 

固有名詞・数字は間違えない!

 

前回のブログでもお伝えしたとおり、事実と異なることを発信することはご法度です。固有名詞はある一つの事物特有の名称なので、漢字一つの間違いだってあり得ません。

 

あなたの名前が間違えられたら不愉快ですよね。特に固有名詞は名付け親の思いが込められているたった一つの名前なので、間違えないようにしましょう。

 

数字に関しても、「世界一」や「3つの新機能」のように、インパクトを与えたり具体性を表現したりできます。「史上初」や「最速」「最高峰」などの、一番の意味を表す単語も同様です。

 

こういった表現をするときは、必ず裏を取りましょう。せっかく良い文章が書けてもデータに誤りがあれば水の泡ですので、固有名詞や数字には敏感なセンサーを作動させておくことが大切です。

 

例文が多く内容も長くなりましたが、良い文章へとブラッシュアップするための大切なチェックポイントばかりです。一文一文誤りや違和感がないかを確認し、良い文章へと仕上げていきたいですね。

 

一番最初の例え話に戻りますが、今回は衣類の毛玉取りとアイロンがけまで行いました。次回はアクセサリーや小物を使って、大切な人と食事に行くためにオシャレ度を高めましょう!

 

 

 

 

 

 

良い文章を書くための処方箋

良い文章が書きたい!けど私には難しそうだな。

 

と思っている方へ。

 

「良い文章」を書くためにはノウハウがあります。

 

これまで文章を書くことに疎遠だった私が、ライターへと転身するために学んだノウハウをここで紹介していきます。

 

文章を書くのが苦手だと思っている方も一緒に文章力を向上させましょう!

 

良い文章とは何かを考える

 

そもそも良い文章や悪い文章の定義はなんでしょう。

 

仮にあなたの好きなアーティストを、ほかの人にもファンになってもらえるように一つの記事を書くという課題が与えられたとします。

 

 もしも読者にそのアーティストの魅力を最大限に伝えて、興味を持ってもらうことができたらミッションクリアです。

 

つまり最後まで読まれて、かつ内容が理解される文章が良い文章といえるのではないでしょうか。興味に関しては主観の部分でもあるので、このブログでは最後まで読んでもらえる文章を「良い文章」として、話を進めていきます。

 

興味を持ってもらうために

 

いきなり書き始めるのではなく、まずはしっかりと記事の構成を考えることから始めましょう。構成を考えるときは、頭の中ではなく紙とペンでを使って考えてください。

 

大事なのは紙とペンです。パソコンで記事を書く人も、まだパソコンには手を付けずに手書きで構成を考えましょう。パソコンで構成を考え始めると、きっと面倒だと感じてしまっていきなり記事を書き始めてしまうからです。

 

自分の好きなことについて書くとしたら、きっと書きたい内容は次々出てくるはず。

 

しかし書きたいことや伝えたいことをつらつらと書いただけの記事で、ほかの人があなたの書いた記事に興味を持ってくれるでしょうか。

 

書きたいことの情報を集める

 

あなたが書こうとする記事には、何かしら読者に伝えたいことがあると思います。

 

何について書くか決まったのであれば、それが大きなテーマになります。そのテーマについて用意した紙に箇条書きで、テーマに関連する話題や情報を書きだしてみましょう。ここでは順番や整合性については気にする必要はありません。

 

ただし箇条書きにする段階で、間違っている内容や誤解を与えるような内容があれば、それは削除するか訂正しておきましょう。どんなに読みやすく流ちょうな文章であっても、それが事実と異なる内容であれば大問題です。

 

あなたの信用問題や、記事内容の関係者の名誉にもかかわるのでここは必ず徹底してください。

 

ここで行き詰まることがあれば「5W1H」に沿って考えることもポイントです。

 

5W1Hとは

Who(誰が、)What(何を)、When(いつ)、Where(どこで)、Why(なぜ)、How(どのように)の頭文字をとったものです。

 

テーマを絞る

 

たくさん情報を書きだしたら、大きなテーマから一つのテーマに絞りましょう。絞ったテーマはそのままタイトルにもできるので、いわばその記事の顔です。

 

多くの読者に興味を持ってもらえるように、さまざまな角度からテーマを考えるのも大事な作業です。

 

何を、何から、どのくらい伝えるか

 

テーマを伝えるために内容の構成を考えていきます。ただやみくもに書きたい内容を書いただけでは、せっかく決めたテーマも台無しです。

 

ここで情報をたくさん書きだした紙を再び使います。先ほど設定したテーマに沿い、情報に優先順位をつけるのです。

 

優先順位の付け方は、

 

①何を書くか

②何から書くか

③どのくらい書くか

 

の項目で決めます。

 

たくさん書きだした情報も、順番や強弱をつけなければ、ただの箇条書きを接続詞や助詞で繋げただけの文章と同じです。なんとも淡白な記事になってしまいます。

 

読者の興味を継続させたまま読み進めてもらうには、どんな情報を出せばいいか、どういう順番で書けばいいか、それぞれどのくらいのボリュームで書けばいいのかをじっくり考えましょう。

 

取捨選択も大切

 

一番最初の作業ではひたすらにたくさん情報を書きだしました。ですが、あれもこれも書いていては脈絡がなければ要点もつかめません。

 

そんな文章に読者は最後まで目を通してくれるでしょうか。

 

書きたい気持ちはやまやまでも、テーマにそぐわない情報であれば書かない選択肢も必要です。

 

そうすることで読者の興味は持続し、読者を飽きさせない文章作りができるはずです。

 

情報を整理しよう

 

どんな内容をどの順番でどのくらい書くのか決まれば、あとは清書前の構成を考えましょう。

 

きっとあなたが最初に作業した紙は、あなたの考えた軌跡で見えにくくなってしまっていると思うので、視認性を良くして頭の中を整理するためにもう一度新しい紙を準備してください。

 

ここは面倒くさがらずに、あなたが決めた順番に従って情報を上から箇条書きで書きましょう。

 

結起承転

 

「起承転結の順番で文章の構成を考える」ことは学校で習った記憶がある方もいると思います。ですが、あえて結論から先に述べる構成もあることを知っておいてください。

 

先ほどタイトルで読者の興味を惹き、そのまま興味を持続させることが大切だと言いました。せっかくタイトルで読者を呼び寄せても、途中でリタイアされてはミッションインポッシブルです。

 

結論から述べて、読者の読みたい気持ちを爆上げさせましょう。

 

back numberの「MOTTO」やAKB48の「ヘビーローテーション」(分からない方は聞いてみてください)のように、サビから歌ってインパクトを与える手法と似ていますね。

 

構成をもとに書き始めよう

 

ここまででやっと記事を書く準備が整いました。

 

一度紙に書いた構成を、ワープロやグーグルドキュメントなどに落としてみてください。

 

まだまだ文章としては読みづらいですが、あなたの伝えたいことは筋が通っていませんか。この段階までたどり着けば、あとは文章の表現や言葉づかいを修正して読みやすい文章へと磨いていけばいいのです。

 

次のブログでは今回あなたが書いた文章を一緒に推敲して、よりよい文章にしていきましょう。